『咳をしてもひとり』

起きて、テレビで占いを見た。
8位という結果に納得した後、洗濯機を回し、ジャム食パンとコーヒー牛乳とヨーグルトをぐるぐると順番に食べながら、NHKを30分間見た。

その後、洗濯物を干して、新聞を読んで、ふと時計を見ると9時45分。
10時の授業に遅刻する気がしたので急いで支度した。
昨日、走ったせいか体の調子が良い。それに気づいて高揚する気分。
ドアを蹴り破り、赤いマッハサイクルに乗って、アクセル全開ののち、うねるエンジン音と共に、颯爽と学校に到着する俺。
という妄想自分を「ださっ！」と切捨て、横目で見つつ、手で玄関のドアを開け、閉め、赤くないママチャリに乗って、軽く立ち漕ぎして、降りるときに後ろの荷台に足をぶつけながら、ゆっくり到着した。

授業始まる前に、知り合いのかわいい女の子に「オハヨウ」と言われ、軽くお話した。
なにか面白いこと言いたかったが、そこに生まれたのは愉快で和やかな雰囲気ではなく、ぎこちない会話と愛想笑いのコラボレーションが生み出した沈黙空間であった。
ハハ、ダメっぷり発揮。と自嘲的になった。

授業は、文芸誌の編集者の講演会だった。
終わりに、阿部公房とか中上健二とか大江健三郎とか。
有名な作家の原稿を見せてもらえた。
なかなか面白かった講演会よりも少し面白かった。

帰りに、図書館で小林秀雄の「私小説論」を読んで凹む。
さっぱりわからんかった。
敷居の高い文章は馬鹿（俺）に対する嫌がらせとしか思えなかった。
結局、CDと町田康を借りて、ドラッグストアでカップ麺やら買った。
2時。家に着く。買ったばかりのチャンポンを食べる。
とても不味かった。
二口目には、体が「チャンポンはもういらん。」と豪く主張する始末。
残すのももったいないと完食成功．．．
そして、気持ち悪くなった。
もう買わないとマルチャンに誓い、歯を磨き、口の中に残ったイヤな風味を減らした。

本を読んで、30分寝て、今は夕方。
今日は『トップランナー』にくるりが出る！やったー！
録画予約しておこう。

よし。勉強するぞぉー。